FXで勝つために大切な要素はたくさんありますが、その中でも「損切り」が物凄く大切です。
FXをはじめとする投資の世界では、
「損切りを制すものは相場を制す」
とも言われています。
とはいえ、わかっていても損切りができない人もいるでしょう。
そこでこの記事では、FXにおいてなぜそこまで損切りが重要になるのか、確実に損切りをするためにはどうすればいいのかということについて、詳しく解説していきます。
Contents
なぜほとんどのトレーダーが損切りをするの?
FXで利益を出しているトレーダーで、損切りをしていない人はほとんどいません。
どのトレーダーも含み損を抱えることがあり、そのたびに損切をして負けを認めているのです。
また、利益を出しているトレーダーほど損切りを徹底していて、
「そこで切る?」
というようなシビアなタイミングで損切をすることもあるのです。
では、なぜほとんどの勝っているトレーダーが損切りをするのでしょうか。
その理由について、詳しく見ていきましょう。
相場を100%読めるトレーダーは存在しない
相場を100%読めるトレーダーというのは、1人も存在しません。
FXで月収100万円を超えている人、年収1億円を超えている人であっても、1分後の相場がどう動くかを100%正確に読み切ることはできないのです。
また、相場は生き物ですので、どれだけ細かく分析をして、経験をもとに相場の動きを予測したとしても、予想外の方向に相場が動くこともあります。
FX初心者は、予想と違う方向に相場が動いたとしても、
「もう少し待てば予想通りの動きをするだろう」
とポジションを持ち続けて自爆します。
しかし、プロのトレーダーや勝っているトレーダーというのは、ちょっとでも予測と違う動きを見せた場合、潔く損切りを行うのです。
相場が大暴落する可能性がある
FXというのは、短期間で大きな利益を狙える投資手法です。
ただ、相場が一気に暴落したり、高騰したりする可能性もあり、損切りを徹底して行わないと資産を大きく減らすだけではなく、「追証」が発生してしまうこともあります。
プロのトレーダーや勝っているトレーダーというのは、損小利大を意識していますので、相場が予想と違う方向に向いたときは、悔しい気持ちを押し殺しながらすぐさま損切りを行うのです。
ギャンブルだと思っていないから
FXで勝てるトレーダーというのは、FXをギャンブルではなく投資として考えています。
当たり前のことだと思った人がいるかもしれませんが、FXというのはどちらかというと投機的側面を持っているため、初心者の中にはギャンブルだと考えてしまう人もいるのです。
ギャンブルだと考えてしまうと、運や勘を頼りに、何の根拠もなく含み損を抱えたままポジションを塩漬けにしてしまうことがあります。
その結果、どうすることもできないくらいの踏み損を抱えたり、強制ロスカットされてしまったりするのです。
プロのトレーダーは、投資としてFXと向き合っているため、
「読み間違えた」
「これは利益よりも損失が発生する可能性の方が高い」
と判断した場合は、一瞬の判断で損切を行うのです。
投資において損切りをしないとどうなる?
では、投資において損切りを一切行わないとどうなってしまうのでしょうか。
積み重ねた利益を一発で失う
これまでのトレードの中で、コツコツと利益を積み上げてきていたとしても、一度損切りのタイミングを失って含み益が膨らんでしまうと、これまで積み上げてきた利益を一瞬にして失うことがあるのです。
これをFXの世界では、
「コツコツドカン」
と呼びます。
コツコツドカンというのは、負けるトレーダーや初心者トレーダーがやりがちなミスなのですが、損切りをしなかったために一発で市場から追い出されてしまうこともありますので、細心の注意を払う必要があります。
追証発生のリスクがある
損切りを徹底して行わないと、証拠金以上の損失を出してしまう可能性があります。
海外FXの場合は「ゼロカット」というシステムがありますので、証拠金以上の損失が出ても、その損失分は業者が負担してくれます。
ただ、国内の業者を使っている場合、証拠金以上の含み損を出すと「追証」と言って追加で資金を入金しなければならなくなってしまうのです。
ロスカットされる可能性がある
FXでは、証拠金維持率を一定以上下回った場合、強制ロスカットされてしまう可能性があります。
強制ロスカットというのは、FX業者が我々投資家の資金を守るために、有無を言わさず強制的にポジションを決済する制度です。
これをやられてしまうと、証拠金をほとんど持っていかれてしまいますし、その時点で損失が確定してしまいますので、再起が難しくなってしまうこともあります。
また、急激な相場変動により強制ロスカットが間に合わなかった場合は、先ほど解説した「追証」が発生してしまうのです。
損切りを正しく行うためには?
このようなことから、FXで利益を上げるためには損切りが非常に重要です。
とはいえ、初心者の中には損切りをしなければならないとわかっているのに中々損切りができずにいる人もいます。
では、一体どうすれば正しく損切を行えるようになるのでしょうか。
損切ラインを決めておく
まずは損切りラインを決めておくことです。
具体的には、「サポートライン」というのを決めて、
「ここまで下がったら絶対に損切りをする」
という基準を決めたうえで、ポジションを持つことが大切です。
そうすることで、感情に左右されずに損切りがしやすくなりますし、あらかじめ最大損失を予測しながらトレードを行うことができるため、冷静な判断を行うことが可能になります。
逆指値注文で取引をする
次は、逆指値注文で取引をするという方法です。
逆指値注文というのは、今の価格よりも下がったら売り、上がったら買うという注文方法です。
この方法で注文を行うことで、損失を膨らませずにトレードを行うことが可能になりますので、リスクを抑えることができるのです。
また、場合によってはポジションを持ってからすぐに含み益が発生するケースもありますよね。
この時に逆指値注文を活用することで、最低限の利益を確保した状態で、さらなる利益を狙っていくことが可能になるのです。
「わかっているのに損切りができない」人の対処法
今紹介した方法を正しく活用することができれば、損切りを徹底することができ、利益を最大化しつつ、損失を最小限に抑えることができるでしょう。
ただ、中にはわかっているのに損切りができない人もいますよね。
そのような人は、裁量トレードではなく、FXの自動売買に挑戦してみることをおすすめします。
自動売買を行うことで、自動で売買や損切りを行ってくれるため、自分の感情でトレードすることがなくなります。
そして、自動売買の損切りタイミングやポジションを持つタイミングなどをよく観察しながら、それを裁量トレードに活かしていくことができれば、より効率的に利益を上げていきやすくなるのです。
まとめ
FXで勝つためには、損切りが欠かせません。
どれだけ高い利益を上げている人でも、損切りをしていない人は1人もおらず、勝っている人ほどシビアに損切りをしています。
とはいえ、初心者の多くはわかっていても損切りができていない状態だと思います。
そのような人は、今回紹介したことを参考にしながら、ルールに従って機械的に損切りを行っていくことをおすすめします。
「それでも自分に勝つことができず、ずるずるとポジションを持ち続けてしまう」
という場合は、一旦裁量トレードをお休みして、自動売買に切り替えてみると良いでしょう。